kasakasaz’s blog

発達障害夫と闘う日々

真の迷惑がわからないアスペ夫

尊大型ASDと露骨なADHDの夫。

心療内科で診断を受ける時に、提出を求められて、夫の小・中学校の通信簿を見る機会がありました。

先生の評価を読み解くと、協調性がなく落ち着きもなく、忘れ物が多く、授業を妨げる言動が見られる、というようなものでした。

 

私の通信簿には、当たり障りのないことしか書かれたことがないので、ちょっとびっくりでした。

 

幼少期から、そんな感じで お友達にも家族にも 多大な迷惑をかけてきたはずの夫。

でも不思議と、自分が迷惑をかけて生きている認識がまるでありません。

 

その感覚を紐解いてみると、夫の中では

迷惑をかける=お金を負担させる

だと判明しました。

この思考は本当に恐ろしい。

 

結婚当初、職場での不満や、理不尽な会社の対応に頭を抱えていた夫。

帰宅すると、同僚や会社の愚痴を延々と話し続け、それが3時間も4時間も続きます。

寝るまでずっと愚痴。

たまに、アドバイスしたり意見したりすると烈火のごとくキレ出すので、私はただ同調して聞かなければならない。でも途中途中で

「どう思う?」「俺って間違ってる?」と疑問を投げかけてくる。余計な意見はできないので、返答に困る。

 

嫌になってお腹が痛いふりをしてトイレに逃げたり、洗顔してくるー!と洗面所に逃げたり、お風呂に逃げたりしても

話し足りない夫は、どこまでも追いかけてきて愚痴を言い続ける。

トイレのドアの前で話し、洗面台の横から話し、風呂場は扉を開けてまで話す。

私がドラマを見てようが、具合が悪くて寝てようが、関係ない。

 

自分の気が済むまで話す。

 

そんなのが何ヶ月も続きました。

 

そのうち私はノイローゼのようになって発狂したり、なんでもない時に涙が止まらなくなったりするようになりました。

そして笑えなくなりました。

 

そんな出来事も、夫の価値観だと、私にどれだけ精神的負担を掛けていたとしても、金銭的負担は掛けていないので”迷惑”には値しない。

 

そんな時期に、わんこを家族に迎えて

私は仕事と家事と幼いわんこ育てを1人でこなし、夫が帰宅後は愚痴を聞き続ける毎日を過ごしていました。

わんこのトイレトレーニングが上手くいかず、家中にオシッコを撒き散らすわんこ。

 

しんどくなってきた私は、夫に一言だけ愚痴を言いました。

「私だってしんどい」

この、たった一言で夫は逆上。

 

「だったら犬なんか飼わなきゃよかっただろ!」

 

え?私はしんどい時に”しんどい”って言っちゃダメなの?私だって仕事しながら、掃除も洗濯もお弁当もご飯もわんこのお世話も全部やって、すごく大変だよ?

飼わなきゃよかったって?じゃあ、あなたは、私たち夫婦に赤ちゃんができて、私が”しんどい”って言ったら「産まなきゃよかっただろ!」って怒るの?

全て私だけのせいなの?!

 

さすがの私もブチ切れて、持ってたコーヒーをぶちまけました。

 

 

この、私がたまに発する愚痴でキレられることは、この後も何度もありました。

今でこそ、家事をかなりこなしてくれるようになりましたが、かつては なんにもしない夫。

夫は仕事が休みで、私は夜まで仕事の日に

疲れて帰宅すると、夫が「腹減った」と言いだし、私は座る間もなく 料理をしていた時。

 

休みだった夫はソファに座ってテレビを見ているだけ。休みだったなら自分で腹ごしらえすればいいのに…と不満が募り、ついつい不機嫌になる私を見て夫が

「めんどくさいの?」

と聞いてきたので、「疲れたしめんどくさい」と答えたら、

「だったら、もうなにもしなくていいよ。そのかわり、家賃も光熱費も折半ね」

 

この折半が、私にはいちばんキツイことを知っている夫は、私が愚痴るたびに切り札として使ってきました。

私は自分にかかる支払いや、ふたりの食費や日用品費、わんこのごはんやトイレシート代などで残るお金がほとんどないのを知っていて、言ってくる。

 

結局、お金のない私は夫の奴隷になるしかない。

 

何年もかけて、夫の凝り固まった思考を少しずつ緩和する超~めんどくさい作業をしてきたので

今ではかなりマシになりました。

 

自分の考えが全て正解だと本気で思っていた夫。考え方も価値観も人によって違うという当たり前の事を、46歳にしてやっと気付いてくれました。

意見が食い違った時に、相手の意見を聞いて

尊重し、そんな考え方もあるのか~と受け入れて、その上で自分の意見も聞いてもらって、擦り合わせる。

そういう建設的な話し合いができなかった夫。

まぁ話し合いは今でも苦手。ただのジェスチャーに過ぎないかもだけど、一応 聞く耳を持ってる風な感じになったので、ヨシとしよう。

 

そんな厄介すぎる夫と毎日を共に過ごすのは、本当にしんどい。

どこにあるか分からない地雷を踏まないように、いつもアンテナを張り巡らせて、被害妄想が強い夫を傷つけないように言葉を必死に選びながら会話をする日々。

どんなに特性が緩和されたとしても、かつてのトラウマが多すぎて、夫の前で自分をさらけ出すことはできない。

 

夫にとっては、大して稼ぐ能力もない金食い虫の私を嫁にもらって、何不自由ない生活を送らせてやってる認識だけど

私にとっては、お金よりも楽しい会話ができたり、美味しいものを美味しいね~って食べたり、綺麗なものを綺麗だね~って言いながら見たり、面白いテレビを見て一緒に笑ったり、なんてことない穏やかな毎日が過ごせるほうがよっぽど幸せ。

 

そんな普通のことが叶わない結婚を選んだのは自分だから、仕方ないけど。

 

私がどれだけ孤独と闘ってるか。自分が大好きで、仕事も大好きで、どれだけ貧しくても息子とふたりで支えあって生きてきた人生は私にとってはキラキラした幸せな世界で。

その全てを失敗だと罵られ、失った自尊心は戻ることなく砕けた。

そんな私なのに、何不自由ない生活を送らせてやってると夫は本気で思っていて。

 

価値観の違いは、どんな夫婦でもあるけど

ここまでズレてると どうにもならない。

 

夫がどれだけ私を不幸にしているか

どれだけ迷惑をかけているか

いつの日か思い知らせてやりたいもんです。

 

数字(お金)では測れない、感情の迷惑。